NCDを基盤とした保険請求データ(レセプトデータ)の収集と研究利用について【学術研究へのご協力のお願い】

患者さんへ

病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提⾔を⾏っていますが、 どのような場所でどのような医療が⾏われているかが把握されていない状況では、患者さん⽬線の良質な医療 は提供できません。そこで⽇本では、関連する多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、 『⼀般社団法⼈National Clinical Database』(以下、NCD)を⽴ち上げ、データベース事業を開始すること になりました。この法⼈における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための専⾨医の適正配 置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを⽀援することが可能となり ます。何卒趣旨をご理解の上、ご協⼒賜りますよう宜しくお願い申し上げます。                                                                           

⼀般社団法⼈ National Clinical Database 代表理事 ⾥⾒ 進

 

1.本事業への参加について 本事業への参加は、患者さんの⾃由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して 頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、⽇常の診療等において患者さんが不利益を被ることは⼀切 ございません。

2.データ登録の⽬的 患者さんに向けたより良い医療を提供する上では、医療の現状を把握することは重要です。NCDでは、体系的に登 録された情報に基づいて、医療の質改善に向けた検討を継続的に⾏います。NCD参加施設は、⽇本全国の標準的成 績と対⽐をする中で⾃施設の特徴と課題を把握し、それぞれが改善に向けた取り組みを⾏います。国内外の多くの 事例では、このような臨床現場主導の改善活動を⽀援することにより、質の向上に⼤きな成果を上げています。

3.登録される情報の内容 登録される情報は⽇常の診療で⾏われている検査や治療の契機となった診断、⼿術等の各種治療やその⽅法等とな ります。これらの情報は、それ⾃体で患者さん個⼈を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わ る重要な情報ですので厳重に管理いたします。情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め (「個⼈情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関 するガイドライン」等)を遵守しています。登録されたご⾃⾝のデータをご覧になりたい場合は、受診された診療 科にお問い合わせ下さい。

4.登録される情報の使われ⽅ 登録される情報は、参加施設の治療成績向上ならびに皆さまの健康の向上に役⽴てるために、参加施設ならびに各 種臨床領域にフィードバックされます。この際に⽤いられる情報は集計・分析後の統計情報のみとなりますので、 患者さん個⼈を特定可能な形で、NCD がデータを公表することは⼀切ありません。情報の公開にあたっても、 NCD内の委員会で⼗分議論し、そこで承認を受けた情報のみが公開の対象となります。 

お問い合わせについては受診された診療科またはNCD 事務局までご連絡下さい。                                                               

 

National Clinical Database 事務局

URL: http://www.ncd.or.jp/ (お問い合わせはホームページ内のフォームからお願いいたします。)当院では、一般社団法人National Clinical Databaseと協力し、医療の資質向上を目的として保険請求データ(レセプトデータ)の情報提供を行っております。NCDを基盤とした保険請求データ(DPC・レセプトデータ)の収集と研究利用について、重要なお知らせがございます。下記、「①患者さんへのお知らせ」「②データをご提供いただく施設へのお知らせ」をご確認ください。

① 患者さんへのお知らせ

多くの関連する臨床学会が連携して2010年に立ち上げました一般社団法人National Clinical Database (以下、NCD)では、我が国の医療の現状を把握するため、日本で行われている手術やインターベンション、剖検などの情報を登録するデータベース事業を行って参りました。これまでNCDでは、集められた手術成績などのデータを用いて、関連学会主導のもと、日本の医療の質を評価し、そのレベルの高さを世界に示して参りました。

一方、日本の医療を取り巻く環境は変化を続けています。経済、高齢化などに影響を受け、高額な医療資源の利用や地域医療における資源配分など、現場の臨床に影響を与えうる社会的な課題が多くあります。この度NCDでは、このような課題に対応すべく、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けた「医療の質向上を目的とした臨床データベースの共通プラットフォームの構築」研究班(研究代表者 宮田裕章)の委託のもと、保険請求データの収集を開始致します。従来より登録されている臨床的な情報に、保険請求情報に含まれる薬剤や医療機器などの使用情報などを追加し、医療の質や資源の利用実態を評価できる基盤を構築することが目的で、NCDに参加する医療機関を受診されたすべての患者さんが対象となります。日本の医療の質のますますの向上、そして患者さんへ最善の医療を提供し続けるための臨床現場の取り組みを、引き続き全力で支援して参りたいと存じます。何卒ご理解を頂き、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申しあげます。

一般社団法人 National Clinical Database 代表理事 岩中 督

1.本研究への参加について

NCD本体事業同様、研究への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

 

2.登録される情報の内容

本研究では、NCD本体事業で登録される日常の診療で行われた検査や治療の契機となった診断、手術などの各種治療やその方法などの情報に加え、氏名や住所などの情報を含まない保険請求に関わる情報を収集致します。この情報には治療に使用された薬剤や医療機器の情報などが含まれ、暗号化された状態で暗号化通信を用いてNCDへ提供されます。これらの情報はそれ自体で患者さん個人を特定することはできないものですが、登録される情報と同様に、厳重に管理致します。情報の取り扱いや管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報の保護に関する法律」「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」など)を遵守致します。登録されたご自身のデータをご覧になりたい場合は、受診された施設にお問い合わせ下さい。

 

3.収集される情報の使われ方

収集された情報はNCD本体事業で登録された情報と連携して、参加施設の治療成績向上や参加施設ならびに各種臨床領域へのフィードバックに用いられます。また、医療資源の利用実態の把握や評価などの研究に用いられます。どちらの場合にも集計・分析をされた統計情報としてのみ報告され、患者さん個人を特定可能な形でデータが公表されることは一切ありません。NCD本体事業同様、情報の公開に当たってはNCD内の委員会、関連学会などで十分に話し合いを行い、承認を受けた情報のみが公開されます。

お問い合わせ先:

受診された医療施設・診療科スタッフまたはNCD事務局までお問い合わせ下さい。